MARUの思い出

介護の導入講習 ~いいコミュニケーション・悪いコミュニケーション~

介護の中では相手を尊重し、寄り添うことが重要です。はっきり大きな声で聞きやすいように話したり、言葉だけに頼らず表現や態度で表現したりすることで、より信頼関係を築きやすくなります。ただし、むやみやたらに大きな声をだしたり、視界の外から急に呼びかけたり、勢いよく近づいたりすると利用者を驚かせ、不適切なケアとなってしまう場合があります。認知症の利用者さんに対し「わからないから」といって、いい加減な嘘などでかわすなどのコミュニケーションは適切ではありません。コミュニケーションスキルを磨くことはスムーズなケアや不要なトラブル回避にもつながります。五感をフルに使って手ごたえを確かめながら、言葉や行動の奥にある真の訴えを理解し、傾聴する力を身につけられるように、コミュニケーションの技術について学んでいます。

利用者さんとのコミュニケーションにおいて、どんなことに気を付けたらいいか、まず悪いコミュニケーション例を考え、自分たちで演じてみました。乱暴な言葉遣いはもちろんのこと、後ろから急に話しかけたり、立って上から見下ろすように話したり、いろいろなパターンを行い、お互いどんな気持ちになったか、どうしてそういう気持ちになったと思うかを発表しました。また、言葉と行動が不釣り合いな組み合わせ、①やさしい口調で、「水。早く飲めよ!」と言って、コップを丁寧に置く ②冷たい口調で、「どうぞゆっくりお召し上がりください」と声かけし、コップを乱暴に置くの2パターンやってみようとしましたが、何度挑戦しても誰もうまくはできませんでした。私たちの「言葉」と「行動や態度」には切っても切れない繋がりがあり、乱暴な言葉を使っているときは、心も冷たくなっていて、振る舞いもぞんざいになっている可能性があるということを身を以て感じたのではないかと思います。このことを常に心に留めながら、利用者さんに接してくれることを期待します。