外国人技能実習生の入国後講習の近況を記した『MARU通信21号(12月号)』を発行いたしました。
新型コロナウイルスの感染は日本国内では衰えることを知らず、新規感染者数はますます拡大して、第3波に突入してしまいました。東京都、大阪市、札幌市などの都市部では重傷者を処置できる限度を超えて医療崩壊寸前の状態に陥っています。年末年始の人々が大移動する時期を迎えて、政府は「Go To トラベル」を全国一斉に12月28日から2021年1月11日までの期間で一時停止することを決めました。人の往来を抑えるために感染者数が多い東京、大阪、名古屋、札幌の4都市は先行して停止することになりました。個人の自由な移動は制限しないものの、年末年始の旅行の自粛が広がりそうな予測です。そのため予約キャンセルが続発して、旅行や飲食業界などを中心として、対応に追われている現状となりました。
海外では、冷静沈着で知られるドイツのメルケル首相が感情を露わにして、議会で新型コロナウイルスへの警戒を呼びかけました。「クリスマス前に多くの人と接触することで、祖父母と過ごす”最後”のクリスマスになってはならない」などと強く訴えました。これはドイツで過去最多で感染拡大している状況を踏まえて、クリスマス後の一定期間、都市をロックダウンすることにより厳格なコロナウイルス対策を行うとの強い決意の現れでした。
イギリスやアメリカで新しく開発した新型コロナウイルス感染症ワクチンが緊急承認されて、その効果が期待されています。さっそく医療従事者などを優先に先行接種が開始されましたが、一部では重いアレルギー反応を示して入院したと報道がありました。画期的なワクチン接種により世界中に拡大している新型コロナウイルスが終息することを期待していますが、多くの人々に接種するには、解決すべき課題があるかもしれません。
今月は日本が世界に誇る世界最高の科学技術の成果として小惑星探査機の「やぶさ2」が、約6年に及ぶ宇宙の旅を終え地球に帰還しました。リエントリーカプセルを放出し、今回のミッションを達成したことは日本中が喜びで沸き返ったニュースでした。今度、持ち帰ったサンプルを慎重に解析して、宇宙の生命の起源の謎に迫る科学的成果が期待できます。新型コロナウイルスが社会生活に影響している毎日なので、このような未来につながる明るい話題は大変喜ばしい限りです。
今月のMARU通信では、入国後の2週間はMARUで準備をしました外部施設で個室での完全隔離をしながらオンライン授業を行っている様子をご紹介します。2週間後は通常の対面式での授業となりますので、教室内の換気には特に注意を払っています。エアコンの暖房効率は悪くなりますが、教室では空気の流れを配慮しながら、入り口と対角線に位置する窓から外気を取り入れて換気をしています。休み時間は窓を全開にして換気を行っています。実習生は完全隔離であるため、スタッフが定期的に食材を届けて提供しています。中には実習生の嗜好に合わせて、個別にリクエストがあった食材も提供しています。
また受入れ企業様を訪問して、MARUを卒業しました実習生と久しぶりに会うことができました。実習生の生活指導を担当されている方は愛情を持って接してくださり、寮の壁には企業担当者が描いた実習生の似顔絵が飾ってありました。実習生の様子や企業様と実習生の絆を見させていただいたことで安堵いたしました。
救急救命措置とAEDを使用した心配蘇生法を実習生に講習した様子をご紹介しました。AEDは様々な場所に設置されていますが、実際に使用した経験がないといざという時に役立ちません。人形を使用して圧迫する強さと一定のリズムで押す胸骨圧迫と人工呼吸を組み合わせた応急処置を習得しました。また心室細動を蘇生させるためAEDを入手した後に、決まった順序に従って処置する具体的方法を講習しました。
当施設は外国人技能実習生の入国後講習施設として活動しておりますので、既に数多くの実習生が多方面に渡る産業分野で活躍しております。今後も多国に渡り、多くの実習生に生活習慣、学習する習慣、感謝する習慣が身につく入国後講習を行っていきます。また、この『MARU通信』を通じ実習生の日々の出来事や取り組み・活動などご案内させていただきます。介護実習生の講習を行っておりますので、施設の見学などお気軽にお問合せください。
今後ともMARU Internationalをご愛顧賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。